マーチンゲール法の効果検証:賭け方からシミュレーションまで
マーチンゲール法とは18世紀に考案されたベット法で、プログレッシブ型と呼ばれる賭け方です。方法は簡単で、最小ベット額から始め、負けたら次のラウンドで賭け額を2倍にするということを一度勝つまで繰り返していくというものです。考え方としては、賭け額を増やせば勝った時、負けた分を取り返せるというものです。
ここでは、マーチンゲール法は果たして使えるのか、その長所と短所、そしてマーチンゲール法を実際に使ってみた結果を紹介します。
マーチンゲール法の仕組み
マーチンゲール法は、「倍賭け法」とも呼ばれており、負けたら次のラウンドで賭け額を2倍にします。最少額から賭けていき、勝ったらまた最少額からベットしていきます。
考え方としては、賭け額が倍になっていけば、負けが続いても勝った際に大きな金額が返ってくるため、負けを取り戻せるというものです。
負けが続くと、資金がどんどんマイナスになっていくため、大きな金額が返ってきたとしても、勝利金はプラスマイナスで小さなプラスにしかなりません。しかしこれを繰り返すことで、少額の勝利金を集めることができるため、地道にコツコツ貯めることができるといわれています。
マーチンゲール法で稼げる?マーチンゲール法の効果
マーチンゲール法は、2倍配当のゲームで効果を見せるといわれています。2倍配当とは、勝ったら賭けた額が2倍になって返ってくるゲームです。
結論から言うと、マーチンゲール法はあまりおすすめできません。上手くいけば損はしないものの、大儲けもできないからです。
以下にブラックジャックで連敗する確率とベット開始額を1ドルとする賭け額をまとめました。ゲームで連敗が続く確率は意外と高く、7連敗で1.1%と、100回に1回以上7連敗は起こりうる計算です。
さらに7連敗後、8回目のラウンドで勝った場合、プラスマイナスで1ドルの利益で終わることを考えると、効率よく稼ぐには向いていないことがわかります。
マーチンゲール法の弱点
損切りができるため、一見負け知らずマーチンゲール法ですが、絶対に儲かる保証のないオンラインカジノの世界、マーチンゲール法にももちろんいくつかの短所があります。
テーブルリミットを超えたら負けを回収できない
カジノテーブルには賭け額に上限があるため、負けが続き、テーブルリミットに達してしまったら賭け額を2倍にすることができず、負けを取りかえすことが出来なくなってしまいます。
上のブラックジャックの連敗する確率の表の通り、12連敗すると、13回目であっという間に賭け額が4000ドルを超えてしまいます。
ブラックジャックの最高ベット額をカジノ別に見ていくと、ビットカジノでは約30,000ドル以上なのに対し、カジノシークレットは2500ドル、さらにはラッキーニッキーでは1000ドルと、上限に達してしまうことは想像以上に頻繁に起ります。
まとまった勝利金を手にできるまで時間がかかる
マーチンゲール法は、テーブルリミットを超えない限りは、大損はしないものの、大儲けもできません。
実際に1ドルで賭け始め7回連続で負けた場合、この時点で255ドルを失っているため、8回目のラウンドで勝ったとしても256 ドルの勝利金を獲得するだけなので、255ドルを引けば、この時点でたった1ドルの利益で終わります。
賭け額を10倍にし、10ドルから始めれば、8回目で10ドルの獲得することができますが、そうすると早くテーブルリミットに達する可能性が高くなり、さらに以下のような問題もでてきます。
棒額な資金が必要になる可能性が高い
表を見ての通り、10回連敗してしまったら、次の回で1024ドルのベット額が必要となります。この時点で1023ドルの損失を出しているため、10回連敗することを頭に入れると、最低2047ドル(10連敗1023ドルの損失+11回目での1024ドルのベット額)のアカウント残高が必要となります。もちろん、これ以上連敗することを考えると、膨大な軍資金が手元にないと負けは回収できません。
マーチンゲール法は心臓に悪い
マーチンゲール法は心臓に悪いです。特に高額なベットに慣れていない初心者は、賭け額を倍にすることに躊躇してしまい、負けを取り返さずに、損を出したまま途中で賭けをやめてしまいがちです。
さらに心臓に悪いわりに、一度の儲けが少ないため、これを何度となく繰り返していくなんて割に合わないと思う人もいると思います。
マーチンゲール法を実際に試してみた
マーチンゲール法は果たしてどんなものなのか、気になる方のためにシュミレーションで、実際にマーチンゲール法を試してみました。
マーチンゲール法をバカラで応用
バカラでマーチンゲール法を利用する際に、自分なりに以下のルールを設定しました。賭ける額が上がると判断が鈍るため、初心者の方は特に自分で負け額や賭け額の上限を設定してからゲームに挑むといいでしょう。
- バンカーの方が勝率が高いめ、バンカーのみに賭ける
バンカーが勝つ確率:約51%
タイの確率:9.52% - タイの場合は、賭けた額が戻ってくるため、同じベット額で次のラウンドに挑む
- 10ドルから始めて、最低20回賭ける
- 20回目でマイナスの場合、損失がゼロに戻るまでトライする
- MAXベット額の5000ドル(8連敗)を超える場合、ベット額の高いVIPテーブルに移る
結果は以下の通りです。
30分弱で1000ドルを1109ドルにすることができました。
マーチンゲール法をルーレットで応用
ルーレットでマーチンゲール法を利用する際に、自分なりに以下のルールを設けました。
- ヨーロピアンルーレットを利用する。(アメリカンルーレットは0と00と二つあり、0と00は赤黒、偶数奇数、ハイローのどちらにも入らないため、勝率がヨーロピアン版よりも低いからです。)
- 10ドルから始めて、10回以上回す
- 10回目でマイナスの場合、ゼロに近づけるまで20回目まで回す
- 赤のみに賭ける
これで回した結果、以下の通りになりました。
10回で40ドルの儲け。
5連敗から始まったゲームですが、6回目で一気に負けを取り戻しました。
マーチンゲール法の改良型?グランマーチンゲール法
グランマーチンゲール法は、マーチンゲール法の改良版とも言われており、近年こちらを推奨する記事を見かけます。
グランマーチンゲール法とは、賭け額を2倍にしていくマーチンゲールと似ており、賭け額を2倍にするだけではなく、さらに特定の額を加えて賭けていく方法です。
これによって、損を挽回しつつ、勝利金が少なすぎるという点が解消されます。
例えば特定額を1ドルと設定し、1ドルから賭け始めた場合、このようになります。
負けた回数 | +α | 賭け額 |
---|---|---|
1 | $1 | $1 |
2 | $1 | $3 (1+1) |
3 | $1 | $7 (3+1) |
4 | $1 | $15 (7+1) |
5 | $1 | $31 (15+1) |
それでは4回連敗して、5回目で勝った場合を例に、マーチンゲール法とグランマーチンゲール法を比べてみましょう。
- グランマーチンゲール法
5回目での勝利金62ドル、5回分までの賭け額合計57ドル、勝利金5ドル - マーチンゲール法
5回目での勝利金32ドル、5回分までの賭け額合計31ドル、勝利金1ドル
このように、賭け額が膨れ上がるのが早い一方で、勝利金は5倍となっています。この+αや最小ベット額を調節すれば、地道にコツコツ型のマーチンゲール法よりも効率よく稼げそうです。
マーチンゲール法のまとめ
- マーチンゲール法は簡単なので、一度はシミュレーションなどで試す価値はあり
- 実際に自分のお金を賭けるのであれば、テーブルリミットや高額な軍資金など攻略できない点があるため、長期的に利用するのには向かない
- グランマーチンゲール法はマーチンゲール法と同じ弱点はあるが、マーチンゲール法よりも効率よく稼げる
マーチンゲール法のよくある質問
マーチンゲール法は2倍配当のゲームで効果を発揮します。2倍配当のゲームにはバカラやルーレット(赤・黒、偶数・奇数、ハイ・ロー)、シックボー、クラップスなどがあります。
マーチンゲール法では、賭け額を2倍にしていくため、テーブルリミットに達したら負けを回復することができないという弱点があります。
グランマーチンゲール法では、負けたら賭け額を2倍にするだけではなく、さらに毎回一定額を上乗せして賭ける方法です。これによって勝った時に、負けを回復するだけではなく、利益を手に入れることも可能です。
マーチンゲール法はオンラインカジノでは特に禁止されていないようです。ベラジョンカジノに問い合わせたところ、問題ないとの解答をいただきました。